【アートカレンダー】「山口藍展」東京・市谷田町 ミヅマアートギャラリー(産経新聞)

 エメラルドグリーンの大きな目の少女たち。10代前半だろうか。着物を色っぽく着ているものの、表情はみなあどけない。

アクリル絵の具を使い、繊細な線で描写。白い色を背景に鮮やかに浮き立ち、いまにも動き出しそう。キャンバスも個性的で5〜10センチほどの厚みがある。

 パネルをふとんや綿布で包み、厚みを出した作家オリジナルの”ふとんキャンバス”で、床に置かれたり、壁に掛けられたり。しかも四角ではない有機的な形。お香から立ちのぼる煙の一瞬の形をイメージしたという。消えてしまった残像と、少女のか細さとが相まって、はかなさが強調される。

 展示も凝っていて、床にはコンクリートで石のように作った平たい緑色の物見石が数個置かれた。高さは10センチほどだが、そこに乗って絵をみると見え方も違ってくる。

 杉の木で作られた巨大な樽(たる)も設置。高さ2・2メートル、直径2・6メートルで、内部の杉板にも様式化した梅の花などとともに少女が描かれている。中に入り戸を閉じれば、密室で少女と対峙(たいじ)するという趣向だ。山口藍(あい)は昭和52年東京生まれ。女子美術大学卒後、海外でも発表している。3月13日まで。(和)

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<バンクーバー五輪>スピード競技ウエア 下着透けてる?(毎日新聞)

 バンクーバー冬季五輪で、スピードスケートの日本選手の競技ウエアが思わぬ誤解から、海外メディアに取り上げられた。「下着が透けて見える」というもので全くの事実無根だが、同様の指摘や質問が製作したミズノ(本社・大阪市)に寄せられており、一部のネットでも話題になっている。

 ウエアは金メダルをイメージした金色をベースに、ヘビの力強さを表現した黒の模様がアクセントになったデザイン。06年五輪より空気抵抗を約5%削減した。

 誤解の原因も技術革新。体の動きやすさを追求し、1種類の生地で14枚のパーツに分かれていた02年五輪から、06年は2種類44枚に。今回は伸縮性の異なる4種類の生地で、男子53枚、女子55枚のパーツに分けて縫合しており、伸縮素材を使った下腹部の逆三角形の生地が周りの色よりも濃いため、誤解を生んだという。

 カナダ地元紙「バンクーバー・サン」は、米国選手がハイチ救援のために下着を売っていると報じた記事中で、「金色のスーツの下に明らかに黒いTバックのようなものが見え、世界中を驚かせた」と紹介。韓国紙にも話題が取り上げられた。

 ウエア自体は、男子五百メートルで銅メダルを獲得した加藤条治選手(25)が「インパクトがある。一発いける感じ」と話すなど選手には好評。ミズノは「予想外の反応で驚いている。次回五輪でも製作を請け負ったら、デザインの見直しを検討する」と話している。【田中龍士】

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自称霊能力者の民生委員ら、殺人と殺人未遂容疑(読売新聞)

 自称霊能力者の民生委員ら2人による民家放火事件で、大阪府警捜査1課は24日、同事件の被害者である大阪市西成区の会社役員(67)の母親(当時92歳)に対し、殺害目的で薬物を投与したなどとして、実行役の元介護士・田向啓子被告(53)(現住建造物等放火罪などで起訴)と、指示役とされる自称霊能力者の民生委員・寺谷均美被告(53)(同)を、殺人と殺人未遂の両容疑で再逮捕した。

 発表によると、両被告は共謀、田向被告が介護士として出入りしていた会社役員宅の母親の殺害を計画。2007年4月3日、母親に精神安定剤を飲ませ、顔を枕に押しつけて窒息死させようとしたほか、同年5月2日夜、再び精神安定剤を服用させて意識不明の重体に陥らせ、さらに入院先の病室で精神安定剤やインスリンを投与。その結果、肺炎を引き起こさせ、同月27日に殺害した疑い。寺谷被告は容疑を否認、田向被告は認めているという。

 田向被告は、別の民家に放火したとして昨年3月に逮捕された後、「放火などを寺谷被告に指示された」と供述し、府警が同7月、寺谷被告を逮捕。その後、田向被告が「人を殺した」と今回の逮捕容疑について自供し、府警が裏付け捜査を進めていた。

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「税金を有効に」 武幸四郎騎手らが確定申告(産経新聞)

 平成21年分の所得税の確定申告受け付けが16日、全国の税務署などで一斉に始まり、京都競馬場(京都市伏見区)では、競馬ファンに人気の高い四位洋文騎手(37)と武幸四郎騎手(31)が電子申告・納税システム(e−Tax)を利用した確定申告をPRした。

 受け付けは3月15日まで。

 2人は芝のコースが一望できる観覧席で、税理士のアドバイスを受けながらパソコンを操作。四位騎手は「税務署に行かず簡単にできて便利」と強調し、武騎手は「税金は毎年しっかり納めるので有効に使ってほしい」と話していた。

 e−Taxは、国税庁のホームページから申告できるシステムで、自宅や職場のパソコンからでも可能。大阪国税局管内の近畿2府4県では、20年分の全確定申告数は約379万件だったが、うちe−Taxの利用は約119万件だった。

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遮断棒折れ2万1000人影響 大阪の東海道線(産経新聞)

 19日午前8時25分ごろ、大阪府茨木市総持寺のJR東海道線摂津富田−茨木間の中条踏切で、遮断棒が折れ曲がっているのを通行人が発見、JR西日本新大阪総合指令所に通報した。係員が確認したところ、遮断棒の先端約1.5メートルが折れていた。

 JR西によると、修復するまでの約25分間、同踏切付近で徐行運転したため、上下線計14本が部分運休、46本が最大15分遅れ、約2万1千人に影響が出た。

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橋下知事“空港維持”豊中市長を批判 廃港派選挙応援は撤回(産経新聞)

 大阪(伊丹)空港の廃港を求める大阪府の橋下徹知事は19日、今年4月に行われる豊中市長選をめぐり、現職の浅利敬一郎市長が再選を目指して出馬表明をした会見で「伊丹空港の既存のストックを活用する」という方針を示したことについて「存続か廃港かスタンスをはっきり示さないのは卑怯(ひきょう)だ。政治家として恥ずかしい」と激しく批判した。

 橋下知事は「伊丹空港は最悪の状態にある。だからこそ、運用制限を撤廃しての存続か、廃港かをはっきりさせる必要がある。それなのに現状維持というのは政治家失格だ」とまくしたてた。

 また、今後、廃港を訴える候補が出馬した際の対応について「若く生きのいい政治家が出てくることを期待するが、知事をしながら、選挙応援をするのは難しい」とも述べた。豊中市長選をめぐって橋下知事は昨年末に「選挙で廃港を訴える」と関与を示唆していた。

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JR宇都宮線で運転見合わせ、千人が車内に(読売新聞)

 12日午前9時32分頃、JR宇都宮線上り線の蓮田―東大宮駅間で、普通列車が車両トラブルのため停車した。

 JR東日本によると、この影響で同線は上野―宇都宮間の上下線で運転を見合わせている。

 停車中の普通列車の乗客約1000人は、車内で運転再開を待っている。正午頃の運転再開を見込んでいる。

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枝野氏は法令解釈担当も=官房長官より適任−首相指示(時事通信)

 平野博文官房長官は12日午後の記者会見で、鳩山由紀夫首相が枝野幸男行政刷新担当相に辞令を交付した際、法令解釈の事務も担当するよう指示したことを明らかにした。
 平野氏は「国会での答弁を含めての担当という理解でいい。(枝野氏は)民主党憲法調査会(会長の経験)や、弁護士であることも含めて一番適任ではないか」と述べた。
 従来、政府は法令解釈を担当する特定の大臣は置いておらず、憲法解釈などは内閣法制局長官が国会答弁していた。今国会から、閣僚と同様に答弁できる政府特別補佐人から法制局長官を外したため、主に平野氏が答弁するようになったが、言葉に詰まる場面もあった。 

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次官→局長は「減給」、国家戦略相が強調(読売新聞)

 仙谷国家戦略相は17日、内閣府で記者会見し、19日に閣議決定を予定している国家公務員法等改正案に関し、「次官が局長になった場合、もちろん局長の給与になる」と述べ、次官・局長・部長級は同一の職制と見なすものの、「降任」は減給になると強調した。

 年収は現在、次官級が2293万円なのに対し、局長級は最高約1880万円、部長級は最高約1600万円。

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【衝撃事件の核心】「私は神と同じ」… 信者にわいせつ容疑の韓国人牧師の素顔(産経新聞)

 【衝撃事件の核心】

 「自分は神と同じだ」。こんな文句で女性信者を巧みに“支配”し、宗教施設でわいせつ行為を繰り返していたとして、韓国人牧師が先月28日、茨城県警に準強姦(ごうかん)の疑いで逮捕された。“宗教行為”と称して密室で行われるわいせつ行為は信者が半ば納得ずくで行われるため、刑事事件化が難しいのが実情だ。県警によると、逮捕されたキリスト教系教団「国際福音キリスト教会」代表の卞(ビュン)在昌(ジェーチャン)容疑者(61)=土浦市小岩田東=は調べに対して容疑を否認しているという。汚れなき聖域であるはずの施設で、何が行われていたのか−。

  [フォト]「わたしたちは恋人同士のように…」と信者を巧みに“支配”したジェーチャン容疑者

 ■私は神に敵対しているのか… 苦悩する信者たち

 「うすうす気づいていたが、まさかここまでの被害とは…」

 卞容疑者が逮捕された直後、教団の元信者は記者会見に臨み、苦しい胸の内をこう語った。

 県警の調べでは、卞容疑者は平成19年2月ごろ、同教会の施設内で、県南地域に住む20代の元信者の女性に対して乱暴した疑いが持たれている。

 逮捕のきっかけは、元信者の1人の告訴だったが、ほかにも4人の元信者の女性がわいせつな行為を強いられたとして、計4620万円の損害賠償を求める民事訴訟を起こしている。教団が運営する神学校では、信者の一部が卞容疑者と共同生活を送っていたこともあり、事件は氷山の一角だった可能性は否定できない。

 元信者らを支援する団体は「まだ打ち明けられない被害者は多いはず」と推測する。

 「卞容疑者はキリスト教信者を、聖書の言葉でわいせつ行為に誘導していた」

 元信者の女性側の代理人弁護士は、卞容疑者の手口をこう解説する。キリスト教では、神が絶対的な存在だ。卞容疑者はその教義を利用するかのようにして信者たちに、「自分は神と同じであり、抵抗してはならない」と教え込んでいったという。

 「訴えている信者には『私は神に敵対しているのではないか』と悩んだり、今でも卞容疑者を信じたりしている人もいる」

 元信者は、被害を受けたという仲間の気持ちをこう代弁する。わいせつ行為の被害を訴えているのに、それでも卞容疑者と精神的に決別できない女性までいるというのだ。

 ■「神を信用しないのですか」 その手はひざの上から胸へ…

 元信者らが起こした民事訴訟の資料や弁護士らの言葉などから浮かび上がるわいせつ行為の実態−。

 まず、教団施設などの密室で女性信者と2人きりになり、自分のひざの上に座らせる。女性が抵抗せずに素直に座ると、今度はマッサージをする。

 「あなたは私の娘だ」

 「わたしたちは恋人同士のように愛し合わなければならない」

 こんな文句で自分に服従しているのを確認すると、「胸を見せなさい」などと徐々に行為をエスカレートさせていくという。

 命令を拒否されると、こう言う。

 「あなたはまだ私を信じていないんですね」

 「私を信用していないということは神を信用していないということです」

 そうすると信仰心のあつい信者はなんとか認められようとして、行為を受け入れていく。

 ひざや胸、下半身を触られるだけではなく、キスをされたり、乱暴されたり…。しかし、女性信者はマインドコントロールを受けているかのように抵抗できない。

 「イヤだと感じるのは自分の信仰が足りないせいだと思ってしまった」。被害を受けたという女性は、産経新聞の取材にこう答えている。

 こうした行為は茨城県つくば市の教団施設、土浦市や東京都内にある卞容疑者の自宅、聖域であるはずのチャペルでも行われたという。

 「共同生活という、外のことが考えられない状況で、信じさせられていったのだろう」と元信者。被害を訴える元信者らの支援団体「モルデカイの会」の加藤光一代表は「まさかという思いもある。これだけのことが密室で隠蔽(いんぺい)されていたとは…」と絶句した。

 ■来日後、拡大させた教団 権威は絶対的

 卞容疑者は昭和56年、プロテスタント系の宣教師として来日した。宗教法人「小牧者訓練会」を設立し、全国各地で布教活動を行って信者を増やす一方、中国・上海やスペイン、オーストラリア、本国のソウルなどにも支部組織を拡大し、「国際福音キリスト教会」を形成した。

 布教活動に伴い、著作などを出版する出版社や牧師・聖歌隊の衣類などを販売する関連会社も設立・経営するなど事業家としての顔もあった。妻を会社の役員に就かせていたこともある。

 こうした幅広い布教と事業展開を可能にした最大の原動力は、卞容疑者のカリスマ性や聖職者としての“力”。信者らへの影響力も絶大だったようだ。関係者によると、教団では、卞容疑者は絶対的な権威で、信者や雇用されている従業員は、その発言には常に服従が求められていたという。

 元信者らの訴えなどでは、卞容疑者のわいせつ行為は平成12年以降に行われていたとされるが、信者の間でわいせつ行為の話が語られるようになったのは一昨年ごろから。その絶対的な権威が、それまで長い間、女性信者の口を開かせなかったのだろうか。

 ■「神様のお怒りを覚悟して告げ口するがいい」 自分勝手な説法

 「恥を隠す者、罪を隠す者は、その人を愛している者である。愛は、その人の恥や罪を隠す。しかし、愛さない者は、それをみんなの前でばらす」

 信者の間でわいせつ被害のうわさが広がっていった20年8月、卞容疑者は信者らに向かって、こう説法した。

 卞容疑者が説いているのは、家族や動物たちを洪水から救った「ノアの箱舟(はこぶね)」で知られるノアが、酔って裸で倒れていたとき、息子のうち1人が姿をばらし、2人が顔を背け、見ないようにしたエピソードだった。

 「自分のことを愛しているなら、しゃべってはいけない」

 一部の信者たちには、卞容疑者がそう言っているように聞こえた。卞容疑者はこうも言った。

 「霊的指導者にも失敗がある。告げ口をしてそのうわさを広め、恥ずかしいものにしてしまうことを、神様は喜ぶでしょうか。神様のお怒りがあなたの上に臨むことを覚悟の上で、そうするがいい。決して脅かすのではありません」

 被害を訴える人たちにとっては、その言葉が、脅かしではないと感じる方が難しかったという。

 ■教団側は「虚偽」と猛反発 難しい刑事処分の判断

 牧師など聖職者の行為が、信者側から不法なわいせつ行為としてとらえられ、問題化するケースは少なくない。

 しかし、宗教指導者側が「儀式だった」などと弁明すると、刑事事件化が難しいケースも少なくない。共同修行施設など密室での行為であることから、刑事処分の判断が難しいという事情もある。

 大阪府では昨年2月、カトリック系キリスト教団体の司祭が、信徒の女性に教会内で抱きつき、キスするなどしたとして強制わいせつ容疑で逮捕される事件もあったが、起訴されず、釈放されている。この司祭は「信徒をなぐさめるためだった」と容疑を否認し、大阪地検も最終的に「軽く抱きついて唇に触れる程度だった上、被害者が嫌がりながらも教会に2カ月も出入りしている」などと嫌疑不十分で不起訴処分にしている。

 今回の事件でも、教団側は逮捕について「警察が被害者と称する者の虚偽の申述を基に一方的に行ったもので、公正に欠いている」と猛反発し、卞容疑者も容疑を否認している。

 一方、聖職者のわいせつ行為が厳罰に処されるケースもある。平成18年には京都府の「聖神中央教会」の元主管牧師が信者7人に対する強姦罪などで懲役20年の判決を受け、損害賠償訴訟でも5830万円の支払いを命じられたケースもある。

 韓国の新興宗教「摂理」をめぐっても、信者への強姦罪などで教祖に懲役10年の刑が確定している。

 神の名をかたり、信者を欲望の餌食にする行為があったとすれば、社会的にも、宗教的にも、決して許されない卑劣な行為であることは言うまでもない。

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